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「福井のしあわせな291のこと」

124 雲上の珍美「若狭カレイ」

2017.09.01

雲上の珍美「若狭カレイ」

数年前にアメリカのオバマ大統領が就任した際、日本のサポーターとして大変賑わいを見せていた
福井県小浜市。
この小浜市は古くから若狭地方といわれ、豊富な海の幸が有名です。
中でも「若狭カレイ」はその美味しさから雲上人しか食べられない高級な珍美として知られてきました。

■御食国(みけつくに)として海の幸を供することが許された若狭ブランド

古来若狭地方は、朝廷に「御贄(みにえ)」(天皇の御食糧)を納める御食国でした。
古い書物にも「天下にまたとない朝廷の召し上がる珍味」と記されるほどの高い評判を得ていたそうです。
平成にいたる現在でも毎年皇室に旬の若狭カレイを献上しており、肌寒さを感じる晩秋の時期から冬の訪れを告げる風物詩として知られています。
この時期は軒先に、一夜干しにしたたくさんのカレイがのれんのように干されているそうです。

■特異な地形がうんだ海の貴婦人

若狭という地方は古くから海の幸のブランドとして知られておりカレイのほか、ふぐやグジなどの白身魚も有名です。
若狭を取り囲む日本海近海では40種以上のカレイが見られますが、中でもこの「若狭ガレイ」は絶品だと言われています。
その理由は日本海の荒波がうんだリアス式の地形。
若狭湾は入り組んだ複雑な地形となっており、暖流と寒流がぶつかり合うため夏と冬の水温差が大きいゆえ、魚には非常に厳しい環境です。
しかしこの厳しい環境を乗り切るためにカラダに脂を蓄えたり、身を大きくしたり、また引き締まった身となるのです。
若狭カレイは真珠のような透き通る白い身、また上品な甘さを味わうことができ海の貴婦人と言われる由縁もよくわかりますね。

■さっと炙って、からりと揚げて

「若狭カレイ」は淡白な味わいで水分が多いため、天日干しにすることで身がしまって美味しさが一層増します。
極寒の冬に一夜干しにすることで、寒風にさらされ旨みが凝縮されるのです。
そんな「若狭カレイ」をシンプルに味わうにはやはり弱火でさっと炙るのが一番だと思います。
骨からの身離れがよく、身に弾力があって炊き立てのごはんと合わせると至福の味わいです。

また、片栗粉をまぶして高温の油でからりと揚げるのもおすすめです。
揚げたてにレモンをしぼるとよりさっぱりといただけます。

若狭の自然が生み出したシンプルで味わい深い「若狭カレイ」をぜひ味わってみてはいかがでしょうか?

(ペンネーム marinko519 )