STORY

至福の291物語

“福井県”と聞いて思い浮かべるものとは?日本海ならではの特産から匠の技が光る名産まで、知れば知るほど奥深いふくい魅力をご紹介いたします。

vol.1「ふくいの鯖」

2020.06.29

鯖街道があるって本当?

日本海に面している福井県は、漁業がとても盛んです。

古くから若狭湾は、大陸文化の玄関口としても栄え、奈良・京都まで水揚げされた魚介類を運んでいたという歴史も。早朝に水揚げされ“一塩”された海産物が、一昼夜かけて京へ着くころにはちょうど良い塩梅になっていたそう。

若狭は、神に供え天皇に捧げる食物である“御贄(みにえ)”を供給する「御食国(みけつくに)」であったことから、この道がいつしか『鯖街道』と名付けられたと言われています。小浜市の「御食国若狭おばま食文化館」では、鯖料理に関する歴史や文化にふれることができます。

夏の風物詩「半夏生鯖」

鯖の特産品はとても豊富になり、「へしこ」「なれずし」「鯖寿司」などは、空港の“空弁”でも人気です。

また「浜焼き鯖」は、脂ののった鯖を竹串に刺して、丸ごと焼き上げる若狭の伝統料理。焼き方だけ聞くと、鰻を思い浮かべる方も多いかもしれません。

地元では通年食べているのですが、特に夏至から数えて11日目にあたる“半夏生”の日には、魚屋やスーパーで『半夏生鯖(はんげしょうさば)コーナー』が設けられ、夏バテ防止のために栄養ある鯖を食べる習慣も。
毎年この時期になると、鯖の焼く香りに誘われ浜焼き鯖を買う人の姿も多く見られ、まさに、ふくいの夏の風物詩でもあります。

保存食としても注目の「へしこ」

鯖は、昔から腐敗の足が多いため、保存食の技術が高まってきました。
中でも「へしこ」は江戸時代から福井県に伝わる魚の“ぬか漬け”のこと。
加工することで、アミノ酸は約2倍、ペプチドは約5倍にも増加。DHAやEPAなども多く含み、血液をサラサラにする作用もあると言われています。

へしこは、酒の肴やお茶漬けはもちろん、最近では洋風にアレンジも。
例えば、ピザの具材にのせたり、サンドウィッチにしたり、魚介のパスタなどレシピもいろいろ。伝統食が新しい形で食卓に並ぶのは大変喜ばしいことでもあります。

鯖の新ブランドも出荷

小浜市で養殖されている、その名も『小浜よっぱらいサバ』は、2019年本格的に出荷されました。「鯖復活プロジェクト」との一環でもあり、鯖に酒粕を混ぜた餌をやり、生臭さが少なく、程よく脂ものった少し甘みのある味わい。
夏場高水温時を除いて1年中出荷が行われるとのことで、今後全国に広まっていくかもしれません。
福井県内には鯖料理を扱うお店も多くあり、訪れた際にはぜひ一度は食していただきたい、福井県を代表する食文化なのです。