“福井県”と聞いて思い浮かべるものとは?日本海ならではの特産から匠の技が光る名産まで、知れば知るほど奥深いふくい魅力をご紹介いたします。
様々なご当地カツ丼
「カツ丼」と聞いたら、皆さんの頭にはどんなものが思い浮かびますか?
それはもちろん…と思い出されるカツ丼、実は意外と地域性が出る食べ物なんです。
揚げたてのとんかつを甘辛い出汁で煮込んで卵でとじたかつ丼や
豪快にソースにつけてご飯に乗せたいわゆるソースカツ丼など、慣れ親しんだ味は人それぞれですよね。
最近では色々な地域の特徴的なカツ丼が「ご当地グルメ」として注目を集めています。
長野県駒ケ根の「ソースカツ丼」はご飯の上にたっぷりのキャベツが乗っていて、まるでとんかつ定食をそのまま丼にしたような見た目が特徴。
そのほかにも新潟県にある醬油ベースのタレがかかった「たれカツ丼」、
岡山で見られる濃厚なデミグラスソースがポイントの「デミカツ丼」などをはじめとして多種多様なカツ丼が全国に点在しています。
日本人ってホントにとんかつが好きなんですね。
福井県で「カツ丼」といえば?
さて、われらが福井にももちろん自慢のご当地カツ丼があります。
それはソースカツ丼!
名前は同じですが、駒ケ根のソースカツ丼とは味も見た目も違うんです 。
福井のソースカツ丼は、洋食屋さんの「カツレツ」のような見た目が特徴。
薄めの豚肉にきめの細かいパン粉をまとわせ、ソースにくぐらせたカツが
ご飯の上にドーンと3~4枚乗るのが福井のスタンダードです。
がっつりとした見た目ではありますが、すこし酸味の効いたウスターソースをベースとした味付けは意外にさっぱり。
キャベツなども乗らない、ごはんとカツのみのシンプルな料理にも関わらず、実に奥深く飽きの来ない味になっています。
米どころ福井県のおいしいお米と一緒にかきこんで食べてみてください!
福井のソースカツ丼は日本のカツ丼の発祥!?
福井のソースカツ丼の発祥の店は、今も県内に19店舗のお店を構える洋食店「ヨーロッパ軒」と言われています。
こちらのお店の初代店主がドイツのカツレツ「シュニッツェル」にヒントを得て考案しました。
当初、「ヨーロッパ軒」は東京の早稲田にあったのですが、1923年に関東大震災をきっかけに郷里である福井県に戻り、
それ以降福井県民のソウルフードとして愛されるようになったとのことです。
このヨーロッパ軒のソースカツ丼が日本のソースカツ丼の発祥ともいわれています。
そのヨーロッパ軒と人気を二分するのが「ふくしん」
昭和48年創業の地元で人気の洋食レストランで、リンゴなどを使用したフルーティな甘めのソースが食欲をそそるソースカツ丼。
蓋が閉まらないほどの大きなカツはボリューム満点で大満足間違いなしの逸品です。
この2店を中心に、今では各店が競い合いソースカツ丼を提供。
それぞれのお店に特徴があって、福井県民はそれぞれお気に入りのソースカツ丼をもっているのです。
福井県のもう一つのソウルフード「越前おろしそば」とのセットを提供するお店もあり、
福井の庶民の味を思う存分楽しむことができます。
福井にはおいしい食べ物がたくさんありますが、庶民の味として欠かせないのがこのソースカツ丼!
福井を訪れた際にはぜひ食べ比べをして、マイベストソースカツ丼を見つけてみてください。