STORY

至福の291物語

“福井県”と聞いて思い浮かべるものとは?日本海ならではの特産から匠の技が光る名産まで、知れば知るほど奥深いふくい魅力をご紹介いたします。

Vol.7「東尋坊」

2021.03.24

日本海の荒波によってできた、断崖絶壁の名所

 

日本全国の観光名所でも知られている「東尋坊(とうじんぼう)」は、約1kmに渡って続くいわゆる海岸の崖。

福井県坂井市にあり、テレビのサスペンスドラマのロケ地で、

“刑事と犯人の攻防が繰り広げられるシーン”と言うほうがピンとくる方も多いかもしれません。

晴れた日には穏やかな波打ちで、青々と澄みきった日本海が見渡せます。

周辺の島々が見えることもあり、とても美しい景色に出会えます。ただ少し天気が崩れると、

荒波が押し寄せ一気に恐怖感に襲われることも。

崖の先端まで行けるので、それが醍醐味という人もいますが、細心の注意を払って観光を楽しんでください。

東尋坊の由来

東尋坊は、お坊さんの名前と言われています(諸説あり)。

戦国時代、「平泉寺(へいせんじ)※1」という大規模のお寺がありました。

(※1 現在の勝山市に鎮座する「平泉寺白山神社」)

寺院48社、建物36堂と、当時日本にあった宗教都市としては最大だったと言われています。

その平泉寺に、東尋坊がいました。

東尋坊は悪行を重ね、お寺からも住民からもあまり好かれていませんでした。

とある日、東尋坊が恋に落ちます。その恋敵である僧侶と激しく取り合うことに。

平泉寺の僧侶たちは相談し、東尋坊を崖に誘い出し酒盛りをすることにしました。

すっかり時間が経ち…東尋坊が酒に酔いうたた寝し始めたところを、僧侶たちが崖から突き落としてしまいました。

しかし、ここから天候が急変。突き落とした僧侶たちも荒波にのまれ、崖下へと姿を消しました。

この荒波は49日間も続いたそうです。そして、この出来事があった4月5日前後は、今でも海が荒れると言われています。

 

絶景スポットと見どころ

東尋坊は、五角形や六角形の割れ目が生じ、蜂の巣に似た岩石の柱が連なる柱状節理(ルビ:ちゅうじょうせつり)で、

世界でも珍しい岩壁です。世界では、朝鮮半島の金剛山、スカンジナビア半島の西海岸と、ここ東尋坊だけと言われています。

タワーや遊覧船もあり、いろいろな角度から日本海を望むことができる東尋坊。

まずは「夕陽」。日本夕陽百選のひとつでもあり、晴れた日にはぜひ見ていただきたい景色です。

また、「大池」は高さ25mの切り立った絶壁が。足がすくむほど高い崖ですが自然の力も感じることができるでしょう。

ほかにも、「三段岩」「ライオン岩」など場所によって岩礁に名前が付けられているところも。

東尋坊に行くまでに商店街もあり、地元の海産物が食べられる食事処やみやげ屋なども充実。

カフェや甘味処で休憩するのもおすすめです。

 

隠れた名所・雄島

東尋坊から北へ車で5分(徒歩約20分)のところにある「雄島」は、“神の島”と崇められています。

島にたどり着くまでの赤い橋は、島へ吸い込まれそうになるほど優美な一直線。思わず、何度も写真を撮りたくなるスポットです。

橋を渡りきると大鳥居に迎えられ、石段を登りきり左へ進むと見えてくるのが「大湊神社」。

航海や漁業の守護神が祀られいるこの場所は、東尋坊を望むことができる密かな絶景スポット。

さらに登ると「雄島灯台」に辿り着き、ここからの風景も格別。

灯台までの道のりには案内板もあり、ぐるっと、約1時間程度で島巡りができます。

実は、福井県民もあまり行ったことがない!?雄島で自然のパワーを感じてみませんか。

恐ろしい崖、というイメージもある東尋坊ですが、訪れてみると自然への驚きと感動に出会えます。

百聞は一見にしかず。ぜひ、観光のひとつに入れてみてください。