STORY

至福の291物語

“福井県”と聞いて思い浮かべるものとは?日本海ならではの特産から匠の技が光る名産まで、知れば知るほど奥深いふくい魅力をご紹介いたします。

Vol.9 いちほまれ

2021.10.22

 

増え続ける新品種米

近年、スーパーや小売店等でユニークな名前を持ったお米が増えていると思いませんか?

おなじみの「コシヒカリ」や「あきたこまち」などに加え、

一見お米に見えないようなおしゃれなパッケージに包まれた様々な新ブランド米、これらはなぜ増えているのでしょうか?

日本人の心といってもよいお米ですが、実は国民1人・1年あたりの米の消費量は、1962(昭和37)年度をピークに減少にあります。

少子高齢化やパン食の台頭など、その要因はいろいろとありますが、お米にとって厳しい状況が続いていることは間違いありません。

その中で全国の産地が生き残りをかけて、より高品質・良食味なお米の開発を行った結果、様々な新ブランド米が登場するということになりました。

 

「コシヒカリ」のふるさと福井に生まれた新ブランド米「いちほまれ」

全国各地で新品種のお米が誕生していますが、お米市場全体を見てみるとその割合はまだまだ少数…

では、一番割合を占めているのは?

それはもちろん「コシヒカリ」!

1979年に作付面積1位になってから、実に40年以上に渡り首位の座を守り続けており、日本人なら知らない方はいないといえるほど有名なお米ですよね。

さてそんな日本のおいしいお米の基準ともいえる「コシヒカリ」の発祥の地が福井県ということは知っていましたか?

1956年に福井県農事改良実験所(現福井県農業試験場)にて、石墨慶一郎博士が中心になって「コシヒカリ」は生み出されました。

石墨博士は、「コシヒカリの父」と呼ばれ、生まれ故郷の福井県坂井市丸岡町に銅像がたてられています。

さてそんな日本を代表するお米「コシヒカリ」を生んだ福井県から、2016年に生まれた新しいブランド米をご存じでしょうか?

 

その名は「いちほまれ」

 

美味しいことはもちろん、暑さや病気に強く、少ない農薬・化学肥料で安定して栽培できることを目指し、

実に6年の歳月をかけて開発された次世代を担う全く新しいお米です。

その名前は、日本全国から100,000件以上寄せられた名前候補の中から、

「日本一(いち)美味しい、誉れ(ほまれ)高きお米」になってほしいという思いを込めて選ばれました。

 

 

新ブランド米「いちほまれ」ってどんなお米?

 

実は「コシヒカリ」は比較的暑さに弱いとされていて、近年の温暖化の影響により品質の低下が心配されています。

そんな中で、「コシヒカリ」を超える新たな品種を開発するため、2011年に農業試験場に「ポストコシヒカリ開発部」が新設され、

新たな水稲品種の開発プロジェクトがスタートしました。

 

まず着手したのは、60年以上かけて蓄積されてきた水稲育種の経験と、くり返し行われてきた交配により生まれた20万種の「候補」を1本1本田んぼに植えること。

草丈、穂が出る時期、耐病性、収量などを丁寧に調べ、収穫した後はその玄米を1粒ずつ確認するという、

気の遠くなるような選別を手作業(!)で行い、1万2千種まで絞り込みました。

 

手作業による選別と並行して、最先端技術を駆使した取り組みも行われました。

稲の遺伝子により性質を識別する「DNAマーカー」による選抜を(独)次世代作物開発研究センターと共同研究し、

高温に強く、品質が良くておいしいお米の性質を識別できるようにすることで、効率的な選別ができるようになりました。

 

またとことん「おいしさ」を突き詰めるための調査も行われました。

消費者やプロの料理人など、約1500人からの意見を集め、いま好まれるお米の味とはどんなものなのかを徹底的に研究し、

「甘くて、もっちりとしていて、なめらかな食感」という結論にたどり着きました。

そして最後はやはり福井県民の舌で!

2016年、4品種にまで絞られた候補米から、県民による食味評価を参考にして選ばれた1種「越南291号」(のちの「いちほまれ」)が誕生したのです。

福井県民の「いちほまれ」に対する愛着と誇りは、こんなところから生まれているのかもしません。

 

そのおいしさの特徴は

・絹のような白さと艶

・粒感と粘りの最高の調和

・口に広がる優しい甘さ

と表現されています。

毎日食べても飽きがこない、炊き立てはもちろん、冷めてもおいしい「いちほまれ」

粒立った少し硬めの炊き上がりで、よく噛むことで奥深いおいしさがひろがります。

 

「コシヒカリ」のふるさとから生まれたコシヒカリを超えるお米「いちほまれ」

皆さんも、ぜひ一度お召し上がりください!